音楽と森の世界をつなげた偉人

「ツアーで一緒のとき、チャックは絶えず樹木のことを話す。時々、いい加減にしてくれ、と言いたくなるくらい。でも彼が林業にすごい情熱を持っていることは確か。そして彼は、その情熱でもって、地球環境のためにいくつかの重要な貢献をした」
ミック・ジャガー(Rolling Stones)

一流のキーボーディストとして、ローリングストーンズやエリック・クラプトン、ジョージ・ハリソンなどと一緒に音楽活動をしてきたチャック・リーヴェルは、アメリカ・ジョージア州のファームで、奥さんと一緒に合自然的森林経営を営む有名な森林業家で自然保護家でもあります。ヨーロッパの森林関係者との深い交流もあり、彼の著書はドイツ語にも訳されています。

下記は、森の世界と音楽の世界を繋げた彼が、名著「FOREVER GREEN」の中で書いている一節です:

「私たちの森林。その維持のためには、繊細なハーモニーが必要だ。それは、すべての奏者が同じメロディーを奏でるなかで生まれる。わずかな人間だけでは、私たちの森を救い、維持し、保護することはできない。木の保全育成家、木こり、フォレスター、製材工場経営者、環境保護家、民間の土地所有者、ハンター、動物愛護家、教師、手工業家、関係する市民、森林生産物と林業に携わる企業、すべてのプレイヤーが一緒にならなければならない。この楽曲では、ソロはやってはいけない。それをやるには、森は傷つきやすく、リスクが大きすぎる。私たちみんなが、私たちの森について学び、高い責任感をもって木を利用するプログラムを支援する努力をしていかなければならない。そうすることによってはじめて、後続の世代に素晴らしい森を遺すことができる。個々の木々、個々の森林は、独自の歌曲をもっている。私たちは、それらのメロディにしっかり耳を傾けなければならない。それらに耳を傾けるなかで、様々な森の秘密と素性が開かれていくとき、私たちは、少しでも時間をとって、木の下に座り、上を眺め、感謝の気持ちを持つべきだ」

豊穣であると同時に繊細な日本の森林にはまさにチャック・リーヴェルの森の哲学とコンセプトが必要です。日本の森林は繊細で多彩で美しいメロディを奏でるポテンシャルをもっています。一緒に編曲したい方、協奏したい方、募ります。

投稿者: Noriaki Ikeda

日独森林環境コンサルタント 南西ドイツを拠点に、地域創生に関わる様々なテーマで、日独の「架け橋」として仕事をしています。 ・ドイツ視察セミナー ・日独プロジェクトサポート ・日独異文化マネージメントトレーニング

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